「座りっぱなし症候群」 のリスクを
高める 「意外なポイント」

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「座りっぱなし症候群」の2大原因である「血のめぐりの悪化」「気付きにくい脱水」のほか、「座りっぱなし症候群」のリスクを高める意外なポイントをいくつかご紹介します。

①【女性】男性よりも水分が少なく要注意!

筋肉は、他の部位よりも水分を多く蓄えます。脂肪は10~20%ですが、筋肉は75~80%が水分です。

一般的に女性は、その筋肉の量が男性よりも少ない傾向にあります。ゆえに、女性は男性よりも体内の水分量が少なく、脱水になりやすくため、より注意が必要です。

また、脱水状態になると血液の塩分濃度が濃くなり、薄めるために全身の細胞が自らの水分を差し出します。そのため、皮膚の細胞にも水分がなくなり、肌のかさつきにも繋がるため、女性の方は特に気をつけたいところです。

②【冬】冬でも水分補給に油断禁物!

夏は気温も高く汗を多くかくため、自然と水分を摂るようになりますが、冬は脱水に対する警戒心が下がってきます。しかし、乾燥の激しい冬は、不感蒸泄が増え、知らない間に体から水分が奪われていきます。

さらに、冬のオフィスは、気密性も高く、エアコンが効いていることで、屋外よりも10~20%湿度が低くなる傾向にあるため、オフィスワーカーの不感蒸泄はさらに高まっている可能性があります。

また、寒い季節には体を温めてくれる飲み物が欲しくなりますが、お茶やコーヒーには利尿作用を持つカフェインが含まれていますから、飲み過ぎは控えるべきです。

③【陽だまり】太陽の熱は渇きを速める!

「脱水症」は、炎天下の屋外で発汗を伴うような運動や労働をしたときに起こるというイメージが強いのですが、室内でも起こる可能性があります。

夏の場合、気密性の高いオフィスビルなどは風通しが悪く、体温が上昇してしまう可能性もあります。さらに、冬の室内は空気が乾燥し、水分が体から失われやすい状態になり、「冬脱水」に陥りやすくなります。

室内で特に気をつけたいのは、陽の当たる窓際。冬に日だまりで日光浴をするのはポカポカして気持ちが良いものですが、太陽からは輻射熱(ふくしゃねつ)という熱を受けることになります。輻射熱を受けるとさらに水分喪失が増えて「冬脱水」のリスクが高くなります。