委員の紹介

この委員会は、専門家やさまざまな立場からオフィスワーカーの「今」を代表する方々で構成され、さまざまな活動を通して、継続的に情報発信を行っていきます。

森本 武利京都府立医科大学名誉教授(アドバイザー)

森本武利

現代の日本のオフィスの環境は、本来の人間の身体の仕組みには合わないため「座りっぱなし症候群」の方も多くいると聞いています。それらの方に、よりよいオフィスワークをしていただくための方法をお伝えしていきたいと思います。

【プロフィール】昭和11年生まれ。昭和36年京都府立医科大学卒業。京都府立医科大学生理学教室助手。昭和53年京都府立医科大学教授。平成11年京都府立医科大学定年退職。名誉教授。
平成11年~平成17年神戸女子短期大学学長。平成13年~平成17年神戸女子大学学長を併任。平成17年神戸女子短期大学名誉教授。平成19年神戸女子大学名誉教授。

永島 計早稲田大学人間科学学術院 教授

永島計

現代のオフィスワーカーにとって、ずっと座りっぱなしの状態がよくないというのは、気づかないうちに徐々に「脱水」していくからです。特にオフィスでは、飛行機でのエコノミークラス症候群解消策のような、アナウンスや飲み物を配る等の「渇きへの気づき」の仕掛けがなく、ずっと同じ体勢で仕事するという状態が続いてしまいます。

実は、「口渇」は、平常時にはそれほど意識下にのぼるようなものではなく、徐々に脱水していくので、感じにくいのです。しかし、安静にしている場合の不感蒸泄量は500~600mℓ程度で、体重の1%の脱水はすぐに起きるといえます。だからこそ、意識して、水分補給をすることが大切なのです。また、飲み物の中でも、イオン飲料は、ナトリウムイオンの働きで、体内に水分をある程度保つ仕組みを持っており、特にオフィスでの水分補給に適しているといえます。

【プロフィール】早稲田大学人間科学学術院 教授。1985年京都府立医科大学医学部医学科卒、1995年京都府立医科大学大学院医学研究科(生理系)修了。
京都府立医科大学付属病院医師、Yale大学医学部ポスドク、大阪大学医学部講師を経て2006年4月から現職。専門は体温、体液生理学。

長田 一美国際ヨガ協会師範代

長田一美写真提供: 五十嵐美弥 

いつまでも若々しく美しくあるためには、適度な運動とバランスの取れた食事が大切。分かっていても、なかなか実行できないというのが、働く女性の共通の悩みではないでしょうか。

でも、日常の中で取り入れられるちょっとしたボディワークも、運動のひとつです。デスクワークをしているといつの間にか肩に力が入り、息を詰めてしまいがち。時には深呼吸して水分を摂り、「座りっぱなし」から解放してあげましょう。

たとえば、両手の平をこすり合わせて熱を溜め、それを閉じた瞼に当てて深呼吸。これだけでも、あなた自身の熱(エネルギー)を活かしたボディワークです。そして、心の深呼吸も大切。仕事をしていく中では失敗もあります。でもそんな時こそ、まずは深呼吸。焦りや緊張から自分を解放して、あくまで客観的に失敗の原因を考えてみましょう。そこからが肝心。『あれをしたから(しなかったから)失敗した』と後悔するのではなく、『ああすれば次は失敗しないぞ』という自信に換えてみて下さい。失敗を重ねる事で苦手や弱点に気付き、自信が増えていく。これって凄いことだと思いませんか?

考え方ひとつで、心のダメージが全然違ってきます。身体と心を「行き詰まり(息詰まり)」から解放して、健やかな日々を過ごしたいですね。

【プロフィール】NPO法人国際ヨガ協会師範代。ヨガ療法士。バッチ財団登録プラクティショナー。インド・スワミ・ヴィヴェカナンダ・ヨーガ研究財団(sVYASA)ヨガ療法士養成講座修了。
現在、読売・日本テレビ文化センター恵比寿/川崎ほか8つの教室で指導を行う。自治体主催の講座も開いている。著書に「実年齢を信じてもらえないほどきれいな人になる方法」「ねこ背を治す5つのポーズ」がある。

横田 響子株式会社コラボラボ代表取締役

横田響子

現代の働く女性は、家庭を持って子育てをしたり、責任ある仕事をこなしていたりして、限られた時間の中で「どんな密度で仕事をしているか」が重要になってきています。だからこそ、会社のスタッフでも、集中していないな、と思ったら「散歩して来て。」と言ったりします。

それは、どうしても座りっぱなしの状態が続くと切り替えが難しいのだと思うからです。特に季節的に寒くなってくると、冷えも深刻になって「動きたくない!」と思ってしまいます。それから、働く女性は「潤ってないといけない」というのが私の信条で、精神面の遊び心だったり、見た目の余裕だったり、身体面では、こまめに飲み物を飲むとか、他の人にも飲み物をいれてあげるなど気持ちの余裕がいい仕事につながっていくと考えています。

女性は体力も精神力もぎりぎりまで使って、切迫感を持って仕事をしているからこそ、自分の健康管理の1つとして、休憩をとって水分補給するという足元からの行動をとっていくべきだと思います。

【プロフィール】1976年生。お茶の水女子大学卒業後、’99年株式会社リクルート入社。6年間人材部門を中心に営業・新規事業立上げ・事業企画を経験後退社。
2006年株式会社コラボラボ設立。女性社長を紹介する「女性社長.net」、女性社長300名が集結するイベント「J300」、女性社長の逸品を販売する「Wooooomen’s!(ウィーミンズ)」を企画運営。大手企業を中心とした新規事業の立ち上げ、販促支援など多数プロジェクト運営。女性キャリアデザイン協会理事、内閣府・男女共同参画連携会議議員を務める。2011年9月APEC WES(Women and Economy Summit)にてイノベーターとして表彰。

伊藤 春香(はあちゅう)ブロガー、キレナビ編集長

伊藤春香

仕事柄、どうしてもPC前での作業時間が長くなってしまい、平日はほとんど運動もしない上に、毎晩会食で、深夜からお酒を飲んだりご飯を食べたりしているので、足や顔のむくみとは日々戦っています。おまけに、冷え症で低体温なので、血流が悪いことが症状に拍車をかけてしまいます。

対策として、こまめにストレッチをしたり、水分を補給したりしていますが、リフレッシュ法や健康法については、よく、女子会などでも情報交換して、常に新しい方法を模索しています。仕事内容や、生活習慣を大きく変えることは現実的ではないので、まずは自分に出来ることから、楽しみながら実践していきたいと思っています。

【プロフィール】美容クーポンサイト「キレナビ(http://www.kirei-c.com/)」編集長、ソーシャル焼き肉マッチングサービス「肉会」(http://nikukai.jp/)代表。週末作家としてan.an、毎日新聞(12月開始)などに連載を執筆。ブロガー。
1986年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。在学中にブログを使って、「クリスマスまでに彼氏をつくる」「世界一周をタダでする」などのプロジェクトを行い、女子大生カリスマブロガーと呼ばれる傍ら、レストラン、手帳、イベントをプロデュースするなど、「はあちゅう」名で幅広く活動。2009年電通入社後、中部支社勤務を経て、クリエーティブ局コピーライターに。2011年12月に転職し、トレンダーズで美容クーポンサイト「キレナビ」編集長に。愛称は「はあちゅう」。
現在は会社員として働く傍ら、個人としてウェブサービスの運営や講演・執筆活動を続けている。最新刊「自分の強みをつくる」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)が好評発売中。